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環境工学

健康で快適な環境の実現方法を研究する学問

　自然環境と工学の共存、都市環境と工学の関わりなどについて研究する分野であり、学際的な分野といえる。人間活動の都市への集中は、私たちに効率性と利便性を提供している。しかし、一方では、集中化に伴う環境の悪化や汚染といったマイナス面も生み出している。環境工学は、工学技術・知識を駆使して、私たちの生活と健康を守り、快適な生活環境をつくることを目的とした「健康と環境の工学」である。
　環境問題の複雑化や室内の身近な環境から地球全体の環境までを視野に捉える必要性、そして持続可能な社会づくりのため、環境工学の役割はますます重要となっている。そこで、私たちの日常生活に欠くことのできない上下水道、廃棄物処理、建物や住宅の空調・冷暖房、そして水質汚濁、大気汚染、騒音などの公害防止、環境アセスメント、健康リスク管理、これらすべてが環境工学の研究対象となる。
　環境工学の興りは、建築系からであったが、今日の大学・短大では、生物の優れた機能を理解し、環境を破壊することなく工学分野に応用するバイオサイエンス系と、電子・情報・機械など多くの分野に応じた機能性材料を開発するマテリアルサイエンス系に分かれている。また、地球環境も配慮したモノづくりのための新しい技術や環境問題に密接に関わる学問も修得する。
　環境問題は、私たちにとって早急に解決していかなければならない問題であるので、環境工学のさらなる発展が望まれるだろう。

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