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物理学

自然界のあらゆる現象の背景にある法則性を研究する学問

　物理学は､自然界のあらゆる現象の背景にある法則性を、実験や観察を通じて解明していく学問だ。その範囲は広く、原子レベルのミクロな世界から宇宙レベルのマクロな世界にまで及ぶ。
　研究の仕方は大きく2つに分かれる。1つは「実験系」で、ここでは、未知の物理現象の発見や理論的に予測されている現象の実験的検証を目的として様々な手法を用いた実験を行い、自然界で生じている現象を観測する。一方「理論系」では数学を言語として用い、実験で得られた結果について理論的な解釈を与え、単純なモデルを仮定してその結果生じる物理現象についての理論を数学的に構築する。この「実験系」と｢理論系｣は互いに補完し合って研究されるもので、両方を学ぶようになっているところが多い。
　また、現代物理学の研究分野そのものは、大きく分けて3分野から構成されている。1つ目は、相対性理論や量子力学などを中心に微視的な世界を研究対象とする「原子核物理」や「素粒子物理」の分野である。2つ目は、物質の特性や構造に注目し原子や分子､結晶などの形態から研究する「物性物理」と呼ばれる分野で、とくにこの物性物理学は、半導体や超伝導など、科学技術への応用が著しい。また、3つ目として「プラズマ物理」と「宇宙物理」をおもに扱う分野がある。現代の物理学の研究範囲は拡大する一方であり、研究テーマは尽きない。物理学の新しい発見が、科学技術のさらなる進化へと結び付いていくのだ。

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